日曜日。家族みんなでMOVIX亀有へ。80歳になる父は「映画館に行くのは50年ぶりかな〜?」とのこと。うん、たしかにそうかもしれません。ずっと仕事、仕事、仕事で、定年でリタイアした後も映画館へ足を運んでいるのを見たことがないから。今日は良い機会になったと嬉しく思いました。

こちらのシネコンは初めて来ましたが、たくさんの映画が10ヶ所のシアターで代わる代わる上映されてます。それだけで十分迫力がありますね。
また、チケットを買おうとロビーを歩いていたら、地域活動を一緒にやっている方と偶然お会いしました。「やまとさんの活躍を夫婦で観に来ましたよ!」って。もうねえ、本当に有り難い。

藤竜也さん、麻生久美子さん、中村久美さんを中心に本編が進んでいく。そして脇を固める俳優陣もストーリーを盛り立てて、会場のお客様が笑ったり泣いたり。
三原光尋監督からも「18日からの上映が始まったら、ぜひ映画館の後ろの席からご覧ください。お客様の様子も感じながら観るのが、作り手の楽しみでもありますので」とお話があったので、今回そのようにしてみました。なるほどな〜と納得しました。勉強になります。

私の役柄で母親を車椅子に乗せて病院に連れて行くシーンが1ヶ所あります。私の姉が「お母さんのこと思い出したよ」と言ってました。
私たち家族はみんなで母を在宅介護していました。パーキンソン病という難病でだんだんと体が動かなくなっていき、限界まで介護しましたが、今は病院で診ていただいています。

私も母を車椅子に乗せたりトイレの介助をしたり、また病院の診察に車で連れて行くというのが普段の日常だったので、あのシーンを撮影した時は母のことをずっと思っていました。
本当は母にもこの映画を観てほしいと願っていますが、寝たきりなので正直なところ叶わない夢かもしれません。ただ、このシーンひとつにも自分のリアルを投影したかったのは、そんな母に届いてほしいという強い思いがあったからです。

上映後、見知らぬ方から声をかけられました。「本当に良い映画でした。ありがとうございます」と、とても穏やかな笑顔でご挨拶いただきました。私も「こちらこそ、そうおっしゃっていただけると嬉しい限りです」と御礼を述べました。
よく私が西田道夫役だとわかったねと家内に言ったら、「いやいや、そのまんまだから……」と。ハハハ、そうなのかな〜? 自分ではわからないもんで。

シアターを出た時に他の方々からも視線は感じていたんですけどね。もし次に見かけてくださった時には、どうぞ遠慮なくお声掛けくださいませ。実際にいつもこんな感じですので(笑)。