回顧録。1999年3月25日、落研仲間と泣きながら中大を卒業し、酔いしれながらみんなで高幡不動の雀荘で徹マン。
翌26日の夕方過ぎに千葉県の五井へ向かい、才賀には会えたが弟子入りしたいと言い出せず。
結局私も宿泊先にお邪魔して川の字に布団を敷いてもらい、三人とも楽な格好になってシャツとパンツ一丁。
布団にそれぞれ横になりながら『大相撲ダイジェスト』を何となく見てて、日付が変わろうという頃に歌武蔵師匠が一言。

「田中〜、才賀師匠に何か話があってここまで来たんじゃねえのか?」

まさに絶妙な……いや、「この状況でそれ言います!?」というキラーパスを受けて、布団の上で弟子入り志願した25年前。
パンツ一丁で入門を願ったのは、落語界広しといえど後にも先にも私しかいないと思いますよ……。
そして翌27日、私の両親に会ってもらって正式に入門が許されました。
そんなスタートでもおかげさまで、落語家として無事に四半世紀が経ちました。
私の旅はまだまだ続きますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。